キャスト
岡田准一:国岡鐡造
染谷将太:長谷部喜雄
ピエール瀧:藤本壮平
吉岡秀隆:東雲忠司
鈴木亮平:武知甲太郎
野間口徹:柏井耕一
黒木華:小川初美
光石研:国岡万亀男
綾瀬はるか:ユキ
堤真一:盛田辰郎
近藤正臣:木田章太郎
國村隼:鳥川卓巳
小林薫:甲賀治作

舟出せー!
鐡造の声が海にこだまする。
いかにも、海賊って感じですな!
このシーンが映画中になんども出てきます。
若かりし頃の鐡造の姿なのですが、陸で油が売れないもんだから、海に出て漁師に直接売りにいきます。
既得権益を持つ組合の人たちに、海上で通せんぼされるのですが、鐡造たちは強引に突破していきます。
序盤で伏線が結構貼られているのですが、このシーンもクライマックスを盛り上げる伏線になってますねー。
これで商売がうまくいって、鐡造は世界を股にかける石油商人成長していきます。
物語の時代交差
物語は高齢となった今の鐡造と若かりし頃の鐡造の回想シーン。
この時代の交差が飽きないですね。
しかも、高齢のときも、若いときも岡田准一さんが一人で演じています。國村隼さんなど年配の役者と共演しても、全く違和感ありませんでした。
メイクも演技もいいですね。
モデルは出光の出光興産創業者の出光佐三
小説が出版されたときから言われていたのですが、国岡鐡造のモデルは出光興産創業者の出光佐三氏です。
映画のクライマックスで、日章丸事件をモデルにしたイランに直接取引しに挑んでいくシーンがあります。
映画ではその後は触れらてていないですが、日章丸事件ではメジャーに提訴されてますね。
タンカーの積荷の所有権がジャーにあったとかで。
訴えは取り下げられて出光の勝訴だったそうです。
小資源国家の永遠のテーマ
山崎豊子さんの不毛地帯などもそうなのですが、日本に資源を確保するという、資源のない国である日本独特の使命感を持って仕事をしていきます。
そして、石油を確保するために世界に乗り出していく。
観ていて田中角栄の資源外交を思い出しました。
田中総理も当時はアメリカの裏をついて中国に接近しました。目的は石油の獲得だったそうです。
(当時は中国に膨大な石油があったと思われていた。)
ジャーナリストの青木直人さんの本です。
戦後唯一日本単独でパワーゲームに挑んでいった日中国交正常化のことが書かれています。
絶版になっていたので、図書館で借りて読んだのですが、すごく面白かったです。
夢を追いかけた男の最後
ネタバレになるので詳しく書きませんが、最後まで荒波に身を乗り出していくことを夢見ているシーンがありました。
DVDで出たらまたみてみようかな。
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