原作 こうの史代
声 主演 のん
仙台では仙台フォーラムとチネ・ラヴィータで公開されているこの世界の片隅にを観てきた
あらすじ
広島に住む 主人公すずは、ぼーっとしして裁縫も苦手だけど、絵は得意。軍港のある呉市の青年に見初められて、嫁いでいくことになる。
何も知らない街で、苦手な家事をこなしながらも、好きな絵を書きながら日々を過ごしていた。
正確のキツイ義理の姉が出戻って来たりで、気苦労も絶えないけれど、夫と義父母に大事にされながら幸せな日々を送っていた。軍港のある呉市に次第に空襲が激しくなっていって、大切なものを失くして行っていろんなものが変わっていってしまう。
生活のなかにある戦争
映画を観て特徴的に思ったのは、戦争の様子がひたすら庶民の生活の中の一部として描かれていることです。
こうの史代さんの他の戦争ものの漫画で夕凪の街 桜の国というのがあるのですが、そこでも原爆が世代を超えてどう人々の生活に影響を及ぼしているかが、描かれていました。
戦闘シーンなども、あくまで民間人の目線から描かれているので
空襲になると、空から砲弾が降ってくるところとか。
防空壕から出た時に小型の時限爆弾が炸裂するとか(敵機のおとす爆弾が時限爆弾になっている)。
焼夷弾がどう炸裂するのか。
婦人会で爆弾の勉強をするシーンなど、絵柄に反してとてもリアルに見えた。
庶民も、戦争の中で悲嘆しているばかりではなくて、たくましく生きている様子も興味深かった。
米の配給が少ないから、菜っ葉や雑穀を入れて量を増やしていくとか、戦国時代の籠城戦の時のご飯の炊き方を参考にしたりとか。
それでも、配給が少なくなってくると、闇市に行くようになる。闇市で売り手はモノ不足をしっているから、値段を上げてくるのです。砂糖1斤買うのに、お義母さんのヘソクリと給料で・・・と計算する主人公のしぐさが可愛かった。
観終わった後
最後はまあ、他の戦争アニメもそうだけど、喪失感を乗り越えて前向きに助け合って生きていく終わり方ですね。
エンドロールでもアニメが続いていて、エンドロールも含めて観ていて飽きなかった。
それにしても、もし、これから日本で戦争するようになったら、私の生活にはどう影響するんでしょうかね。
物理的な攻撃もあるし、現代ではサイバー攻撃などもあるわけだから、急に電力がとまったりとか、上下水道のインフラがストップしたりとか、戦争映画や戦争アニメで見たことが無いような事が起こるのかな。
そんなことも考えずにはいられない作品でした。
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