桜ほうさら

宮部みゆきの時代小説

タイトルの『桜ほうさら』とは、山梨県の一部で使われる「いろいろあって大変だ」という意味
らしい。

主人公の古橋笙之介(ふるはし しょうのすけ)は江戸の長屋に住む心優しい田舎者。武芸はだめですが、絵や書が得意で、写本などをしながら、なんとか生計を立てています。

笙之介はもともと田舎で藩校に務める予定だったのですが、父親が収賄の嫌疑をかけられ古橋は断絶し江戸で浪人暮らしを余儀なくされてしまいました。

そして情に厚い長屋の人たちに助けられ、時々持ち込まれる怪事件を解決しながら、父の汚名を晴らそうと、きっかけを探しています。

途中から、和香さんというヒロインが参戦、人前に出ない人なのですが、笙之介には心を開いて一緒に謎解きとしていくのですが。
この和香さんが、大変頭の切れ味が良くて、勝気で、笙之介とは別の側面から、物事を考え、行き詰まった事件を前に進めていきます。
個人的には、自分の推理の正しさに迷う笙之介を叱咤激励するシーンが良かったです。
下巻では、父の事件の核心に迫り、命がけの大勝負で出るのですが、ここでも、和香さんの心強いアドバイスで前に進んで行ったのでした。

ミステリーものだと大抵、主人公と補佐(ワトソンっぽい人)が二人で進んでいくのですが、桜ほうさらは、笙之介と和香さんの二人を基軸に長屋の人たちの力も借りながら事件を解決していきます。
なので推理も面白いし、長屋の人情に感動するシーンもありで、面白かったです。

表紙のイメージの絵もあってる。

ほんと幅が広いですね。宮部みゆきさんは。

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